40代50代になると、猫背や反り腰が進みやすくなることをご存じですか?
なんだか体がたるんで見える…と感じることもあるかもしれません。
姿勢が崩れると、単に見た目が悪くなるだけでなく、体幹周りの筋肉がうまく使えなくなり、代謝が落ちやすくなることがあります。
また、猫背の姿勢では胸郭が十分に開かず、深い呼吸がしづらくなるため、体全体のエネルギー消費にも影響を与える可能性があります。
しかし、体幹を鍛えて正しい姿勢を意識すれば改善できます!
今回は、 猫背や反り腰を防ぐための簡単な体幹トレーニング を現役理学療法士が紹介します。
毎日少しずつ取り入れて、美しい姿勢と健康を手に入れましょう!
姿勢が崩れる原因
実は、その原因のひとつが 姿勢の崩れ かもしれません。
日常の中で、こんな姿勢をとっていないでしょうか?
- スマホやPCを見るとき、頭が前に出る→背中が丸まり、猫背が定着しやすい
- 長時間座っていると、骨盤が後ろに倒れる→腹筋がうまく使えず、姿勢を支える力が低下
- 立っているとき、無意識に片足に体重をかける→片側のお尻の筋肉ばかり使い、骨盤の歪みにつながる
- 気づいたら腰を反らせて立っている→腰をそらすクセがあると、反り腰になり、腰痛の原因に
こうした「楽な姿勢」を続けていると、体幹の筋肉がうまく働かず、姿勢が崩れてしまいます。
でも大丈夫!
少し意識を変えるだけで、姿勢は改善できます。
次に、正しい姿勢を保つために大切な筋肉を紹介します。
姿勢を支えるために大切な筋肉
姿勢をキープするには、体幹の筋肉がしっかり働くことが大切です。
特に、以下の筋肉がバランスよく使えていると、美しい姿勢が保たれ、代謝も下がりにくくなります!
インナーマッスル(姿勢を安定させる筋肉)
• 腹横筋(ふくおうきん)
→ お腹をコルセットのように包み込み、姿勢を安定させる筋肉。
この筋肉が弱いと、お腹がぽっこり出やすくなる。
• 内腹斜筋・外腹斜筋(ないふくしゃきん・がいふくしゃきん)
→ 体をひねる動作や、骨盤の安定に関わる筋肉。
腹横筋と連動し、ウエストラインを引き締める役割もある。
• 多裂筋(たれつきん)
→ 背骨を細かく支え、腰を安定させる筋肉。
この筋肉が弱くなると、反り腰になりやすく、腰痛の原因に。
● アウターマッスル(動きを支える筋肉)
• 広背筋(こうはいきん)
→ 背中を引き締め、猫背を防ぐ筋肉。
肩甲骨を後ろに引く動作で働き、背中のラインをきれいにする。
• 脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
→ 背中をまっすぐに保つ筋肉。
衰えると猫背や姿勢の崩れにつながりやすい。
このように、インナーマッスルとアウターマッスルがバランスよく働くことが、正しい姿勢を保つカギ!
次は、これらの筋肉を効率よく鍛えるための簡単なトレーニングを紹介します。
姿勢を整える簡単トレーニング
今回紹介するのは、姿勢を支える筋肉を効率よく鍛える3つのトレーニングです。
どれも家の中で手軽にできるので、ぜひ試してみてください!
ドローイン(腹横筋を鍛える)
やり方
- 仰向けになり、膝を立てる
- お腹を軽くへこませながら 息を細く長く吐く
- そのまま 10秒キープ × 3セット
ポイント
- 腰が反らないように、おへそを軽く背中に引き寄せるイメージ
- 腰の下にタオルを丸めて潰すようにすると意識がしやすい!
- 呼吸を止めないように注意!
効果
→ 腹横筋が鍛えられ、姿勢を安定させる
サイドプランク(腹斜筋・体幹の安定)
やり方
- 横向きになり、肘を肩の真下につく
- 足を伸ばしたまま、体を一直線に持ち上げる
- 20〜30秒キープ × 2セット(左右)
ポイント
- お尻が落ちないように意識
- キツい場合は、膝をついて行うとOK
効果
→ 腹斜筋を鍛え、体の横ブレを防ぐ
バードドッグ(多裂筋・脊柱起立筋を鍛える)
やり方
- 四つん這いの姿勢をとる
- 右手と左足を伸ばし、3秒キープ
- ゆっくり戻し、反対側も同様に行う
- 左右交互に10回 × 2セット
ポイント
- 腰が反らないように、お腹に軽く力を入れる
- ゆっくり動かしてフォームを意識
効果
→ 背骨を安定させ、きれいな姿勢を作る
この3つを継続することで、姿勢を支える筋肉がしっかり働き、美しい姿勢が自然と身につきます!
姿勢改善のための運動頻度と注意点
運動頻度
- 週に3回以上が理想的です。
- 1回あたり10〜20分程度で十分ですが、継続が大事です!
- できれば毎日少しずつ取り入れると、より効果が実感しやすくなります。
運動の注意点
1.フォームに気をつける
- 正しいフォームで行うことで、効果を最大化し、怪我を予防できます。
2.無理せず、自分のペースで
- 最初は少しきついかもしれませんが、徐々に体力がついてきます。
- 呼吸を止めないように意識して、負荷を調整しながら行いましょう。
3. 運動後はしっかり休む
- 筋肉を鍛えた後は、筋肉が修復される時間が必要です。無理に続けるのではなく、適度に休息を取ってください。
まとめ
40代・50代になると、日常の姿勢が崩れやすくなり、体の不調や代謝の低下につながります。
しかし、体幹や背中の筋肉を鍛えることで、自然と良い姿勢を保ちやすくなり、見た目の印象や健康状態も改善していきます。
今回紹介したトレーニングは、特別な道具なしで家で簡単にできるものばかりです。
最初は無理せず、自分のペースで続けていきましょう!
小さな積み重ねが、姿勢改善だけでなく、疲れにくく動きやすい体づくりにつながります。
「最近、姿勢が気になる…」という方は、まず1つのトレーニングから始めてみませんか?